多良間島の観光スポット
多良間島の概要
多良間島は沖縄県の宮古島諸島の南西端に浮かぶ島です。人口は1,100人強。
宮古島と石垣島の真ん中あたりにあります。
島はサンゴ礁からなるため、山や河川はありません。楕円形で周囲は20km弱です。小さな島なので基本的に自転車があれば、一周できてしまいます。
島を歩いて目にするのは、サトウキビ畑、牛、人より多いと言われるヤギ、それだけです。娯楽施設は勿論ありません。あるのはスーパー2件(後述)と数件の食堂くらいです。コンビニもありません。
島の生業は、ほぼサトウキビ産業だと思います。次に畜産業や漁業と言った感じ。これは単純に目視でサトウキビと牛を沢山見たことによる勘ですが、多分あっていると思います。
また観光地化はされていませんが、観光業としての収益も多少あると思います。
この島の一番の魅力は自然と島の素朴な暮らしを肌で感じることです。
では、僕が実際に歩んだ経路に沿って多良間島を紹介していきます。
多良間島の玄関「前泊港」
多良間島への交通手段は、主にフェリーと飛行機があります。前泊港はフェリーを使う場合の発着場所であり、島の玄関です。
写真の奥に見えるのがチケット売り場です。施設に入ってみると分かりますが、本当にチケット売ってるだけです。
お土産屋などもちろんありません。到着してすぐ離島感を全開で味わうことが出来ます。
観光地化されていないのがこの島の魅力なんです。それを言い聞かせて旅を楽しみましょう。
※島へのアクセスは別記事にて後日紹介します。
民宿「丸宮」
宿は民宿「丸宮」を予約しました。予約の際に電話でお願いしておけば、前泊港から宿まで車で送ってくれます。
(お願いしておかなくてもキャリーバッグとかで無ければ、集落まで歩いて行くことは可能です。)
フェリーが島に着くのは11時ごろですが、何故か民宿のチェックインを17時にしていたので、暇をつぶす必要がありました。
とりあえず僕は宿に着くなり、自転車をレンタルして島を観光することにしました。
島の周囲は20km弱なので自転車があれば島を制覇することが出来ます。(夏場は熱中症注意!)
ちなみに複数人で島に来た場合は、レンタカーがおすすめです。宿で借りることが出来ます。
島での食料調達
最初の目的地はスーパーです。Aコープと中央スーパーがそれぞれ向き合って立ち並んでいます。
地元の人で賑わう食堂も何軒かありますが、コロナの影響で閉まっていたのでランチは強制的にスーパーで調達することになります。
11時半ごろからAコープにお弁当が並ぶので、確実に手に入れる必要がありました。旅行者がお弁当を逃すと基本的に菓子パンを食すはめになります。
僕が行った日は、チキンカツ弁当か寿司の2択だったので迷わずチキンカツ弁当を入手しました。
値段は510円で愛知県の田舎に住んでいる僕にとっては、ほんの若干ですが高い気がします。
おそらく船で運ぶ輸送料などを考慮した価格なのでしょう。お弁当も製造元が多良間島では無いので、僕が乗っていたフェリーで一緒に運ばれてきたのかもしれないですね。
というわけで、弁当を食べる場所に移動します。
ふる里海浜公園
宿の人から良い感じの公園が近くにあると聞いてそこで弁当を食べることにしました。
そして、スーパーから北北西方向に自転車を10分ほど漕いだ所にあるその公園こそ「ふる里海浜公園」です。
今まで訪れた公園の中で一番好きな公園に出会ってしまったかもしれません。
普通の公園のように見えますが、道を挟んだ向かい側にはきれいな海岸線が広がっています。
この場所の素晴らしいところは、静寂です。
普通綺麗な海と言えば、人が多く集まって波の音が聞こえたりと様々な音があります。
ただ此処には、一切それがありません。まるで時が止まったような感覚を味わいました。
あるのは海と空と遠い昔に津波で運ばれた津波石のみ。いるだけで禅の思想を深められそうです。
海岸にポツンと置かれた津波石に近づいてみました。大きい。一説によるとこれは1771年の明和の大津波で運ばれた津波石のようです。
こういった津波石が島の内陸部にもゴロゴロ転がっています。島には高い場所が殆ど無いので、津波は島民の方にとって相当な脅威だと思います。(おそらく津波の時はこのあと紹介する展望台に避難するか、小中学校の屋上に避難することになるかと思います。)
と言うわけで景色に見とれていましたが、かなりお腹が減ったのでやっと弁当を食べることにしました。真夏でしたが風が涼しく、何時間でも居られるくらい気持ちが良かったです。
弁当はかなり美味しかったです。ボリュームもさることながら、手作り感が良かったです。
この公園は本当に気に入りました。普段の疲れや思考のコリのようなものが取れたと思います。
八重山遠見台公園
お腹も満たせたところで次になる目的地、八重山遠見台公園に向かいます。ふる里海浜公園から自転車で10分くらいで到着できます。
ハブが出そうな気がしましたが、どうやら多良間島にはハブはいないとか。沖縄の島々でもハブが居る島と居ない島があるみたいですね。
少し上ると遺跡のようなものが見えてきます。
これは薩摩藩の命で先島諸島に当時建てられた火番盛の一つです。多良間島以外の宮古諸島や八重山諸島の複数に建てられています。用途としては、中国へ向かう船の進行状況の確認や異国の船の到来を見張るためだったとのこと。
そしてその横に建てられているのが八重山遠見展望台です。
多良間島で最も高い標高33mの場所に位置する展望台です。
前述の通り、島には山が無いので周囲を一望することが出来ます。天候が良いと35km先の石垣島を見ることが出来ます。
写真で見えている家が見える部分が唯一の集落です。その他は林か畑しかないことが良く分かります。
展望台は、風が吹いているおかげで涼しかったです。そもそも多良間島の夏は、本州ほどの焼けるような真夏の暑さにはあまりならないとのこと。民宿のオーナーは今年(2020年)は暑すぎるとまいっている様子でしたが、僕はそんなに暑さを感じませんでした。
気づけば此処でも1時間あまりをぼーっと過ごしていました。
弁当買ってから3時間以上たちますが、3人くらいしか遭遇していません。これを若干寂しく感じる人もいると思いますが、普段仕事で疲れている社会人には本当におすすめな島です。
多良間島の旅、続きは後編にて。